葬儀の手配方法と手順|選び方と注意点を完全解説
大切な家族が突然旅立ってしまったとき、悲しみの中でも葬儀の手配を進めなければならない現実があります。 「何から始めればいいのかわからない」「どの葬儀社に頼めばいいのか迷っている」という方は、決して少なくありません。 葬儀の手配は、段取りを知っているかどうかで、その後の流れが大きく変わります。 この記事では、ご逝去直後にやるべきことから葬儀社の選び方・打ち合わせ内容・よくあるトラブルの回避法まで、葬儀手配に必要な知識をまるごと解説します。 いざというときに慌てないよう、ぜひ一度通読しておいてください。
葬儀手配の基本的な流れ

ご逝去直後にやるべきこと
ご家族がお亡くなりになった直後は、深い悲しみと動揺の中でさまざまな判断を迫られます。 しかし、やるべきことを事前に把握しておくだけで、いざというときの行動がぐっとスムーズになります。 まず最初に行うのは、医師による死亡確認と死亡診断書の受け取りです。
病院でお亡くなりになった場合、担当医が死亡を確認し、死亡診断書を発行してくれます。 自宅でお亡くなりになった場合は、かかりつけ医に連絡して往診をお願いするのが基本です。 かかりつけ医がいない場合や、突然死・事故死の場合は、警察(110番)に連絡し、検視・検案の手続きを経ることになります。
次に行うのが、葬儀社への連絡です。 病院では、故人様を霊安室に安置できる時間に限りがあるため、速やかに搬送先を決め、葬儀社に連絡する必要があります。 葬儀社は24時間365日対応しているところがほとんどですので、深夜や早朝でも遠慮なく連絡してください。
| ご逝去の場所 | 最初にすること |
|---|---|
| 病院 | 担当医から死亡診断書を受け取る。速やかに葬儀社へ連絡する |
| 自宅(かかりつけ医あり) | かかりつけ医に連絡し、往診・死亡診断書の発行を依頼する |
| 自宅(かかりつけ医なし) | 110番または119番に連絡し、警察・救急の指示に従う |
| 介護施設 | 施設スタッフの指示に従い、担当医の到着を待つ |
ご逝去直後は感情的に追い詰められやすい場面です。 家族で役割を分担しながら、一つひとつ落ち着いて対応していきましょう。
葬儀社へ連絡するタイミング
葬儀社への連絡は、医師による死亡宣告を受けた後が原則です。 死亡宣告が行われる前の段階では、葬儀社が遺体を搬送することは法律上できません。 ただし、電話での相談・問い合わせは死亡宣告の前から受け付けている葬儀社がほとんどです。
「危篤状態が続いている」「いつ何が起きてもおかしくない」という段階であれば、あらかじめ葬儀社に相談の電話を入れておくと安心です。 いざ亡くなったときに慌てて葬儀社を探すよりも、事前に候補を絞っておくことで、精神的な負担を大きく軽減できます。
葬儀社へ連絡する際に伝える内容は、以下の通りです。
- 故人様のお名前・年齢・性別
- 現在いる場所(病院名・住所・電話番号)
- 搬送先の希望(自宅・葬儀社の安置施設など)
- 連絡者のお名前・続柄・連絡先
搬送先が決まっていない場合も、正直にその旨を伝えれば葬儀社が一緒に考えてくれます。 一人で抱え込まずに、まずは電話で相談することが大切です。
手配完了までの全体スケジュール
葬儀手配から葬儀終了までの流れを、時系列で整理すると以下のようになります。
| タイミング | やること |
|---|---|
| ご逝去直後 | 死亡診断書の受け取り・葬儀社への連絡・遺体搬送・安置 |
| ご逝去当日〜翌日 | 葬儀社との打ち合わせ・日程・会場・形式の決定・訃報連絡 |
| ご逝去翌日〜2日目 | 死亡届の提出・火葬許可証の取得・納棺・通夜 |
| ご逝去3日目前後 | 葬儀・告別式・出棺・火葬・収骨 |
| 葬儀終了後 | 初七日法要・精進落とし・各種手続き |
株式会社鎌倉新書の「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」によると、ご逝去から火葬まで「2日後」が35.1%で最多となっています。 ただし、関東地方では火葬場の混雑により、4〜8日以上かかるケースも珍しくありません。 特に冬季(12月〜2月)の関東では、ご逝去から8日以上経過してから火葬となる方が18.1%に上るというデータもあります。 いずれにせよ、葬儀社はこうした流れ全体をサポートしてくれる存在ですので、わからないことはどんどん質問しながら進めましょう。
葬儀手配前に決めておくべきこと

喪主を決める
葬儀を進める上で、最初に決めなければならないのが喪主です。 喪主とは、葬儀の主催者であり、遺族を代表して葬儀全体を取り仕切る役割を担います。 葬儀社との打ち合わせ・参列者への挨拶・費用の支払いなど、あらゆる場面で喪主が中心となって対応します。
一般的には、故人様の配偶者が喪主を務めることが多く、配偶者がいない場合や高齢の場合は、長男・長女などの子どもが引き継ぐケースが多いです。 法律上の定めはなく、家族の話し合いで決めて構いません。
喪主の主な役割は以下の通りです。
- 葬儀社との打ち合わせに出席する
- 通夜・葬儀での挨拶を行う
- 参列者への対応をまとめる
- 葬儀費用の支払いを行う
- 僧侶へのお布施の手渡しを行う
喪主が一人で全てを抱えることが難しい場合は、家族や親族で役割を分担することが大切です。 「喪主が挨拶・長男が葬儀社との連絡係・次男が親族への連絡係」というように、それぞれの得意な役割を割り振ると、スムーズに進みます。
葬儀の形式を選ぶ
一般葬・家族葬・一日葬・直葬の特徴
葬儀の形式は、参列者の規模・宗教的儀式の有無・費用によって大きく異なります。 どの形式を選ぶかによって、費用・準備の手間・参列者への対応が変わります。 株式会社鎌倉新書「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」をもとにした、主な葬儀形式の特徴を以下の表で比較します。
| 葬儀形式 | 内容 | 参列者 | 費用目安(2024年調査) |
|---|---|---|---|
| 一般葬 | 通夜・告別式を行う従来の形式。会社関係・地域の方も招く | 多い(数十〜数百名) | 約161.3万円 |
| 家族葬 | 家族・親族・親しい友人のみで行う小規模な葬儀 | 30名以内が多い | 約105.7万円 |
| 一日葬 | 通夜を省き、告別式と火葬を1日で行う | 少〜中程度 | 約87.5万円 |
| 直葬(火葬式) | 通夜・告別式を行わず、火葬のみを行う最小限の形式 | ごく少数の家族のみ | 約42.8万円 |
※上記費用はいずれも「基本料金・飲食費・返礼品費」の合計であり、宗教者へのお布施は含まれていません。
同調査によると、2024年時点で最も多い葬儀形式は家族葬(50.0%)で、次いで一般葬(30.1%)、一日葬(10.2%)、直葬(9.6%)の順となっています。 故人様の交友関係・遺族の意向・予算などを総合的に考慮して、形式を選ぶことが大切です。
宗旨宗派の確認
葬儀を行う上で、故人様・ご家族の宗旨宗派を事前に確認しておくことは非常に重要です。 日本の葬儀のほとんどは仏式で行われますが、宗派によって読経の内容・作法・戒名のつけ方が異なります。 また、神式・キリスト教式・無宗教式などを希望する場合は、それに対応できる葬儀社を選ぶ必要があります。
菩提寺(ご先祖のお墓があるお寺)がある場合は、ご逝去直後にまず菩提寺へ連絡し、住職のご都合を確認しましょう。 菩提寺の住職と葬儀の日程を合わせることが、日程決定の基本となります。 宗派が不明な場合は、仏壇の有無・位牌の表記・過去の葬儀記録などを手がかりに確認してみてください。
参列者の範囲を決める
葬儀に誰を呼ぶかは、葬儀の規模・費用・会場の広さに直結する重要な決定事項です。 参列者の範囲を早めに絞り込んでおくことで、準備が格段にスムーズになります。
一般的な参列者の範囲の目安は以下の通りです。
- 家族・親族のみ(家族葬・直葬): 10〜30名程度
- 親族+故人の友人・知人(小規模な一般葬): 30〜80名程度
- 職場関係・地域の方も含む(一般葬): 100名以上
参列者が多くなるほど、料理・返礼品・会場の費用が増えます。 また、急に参列者が増えると料理や返礼品が不足することもあるため、見積もり段階でおおよその人数を把握しておくことが重要です。 故人様のアドレス帳・スマートフォンの連絡先・会社の名刺などを参考にリストアップしておきましょう。
予算の目安を決める
葬儀費用は、形式・規模・地域によって大きく異なります。 株式会社鎌倉新書「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」によると、葬儀全体にかかる費用の全国平均は約118.5万円です。 内訳は以下の通りです。
| 費用の種類 | 内容 | 全国平均 |
|---|---|---|
| 基本料金 | 斎場利用料・火葬場利用料・祭壇・棺・遺影・搬送費など | 含む |
| 飲食費 | 通夜振る舞い・告別料理など(参列人数に比例) | 含む |
| 返礼品費 | 香典返しなど(参列人数に比例) | 含む |
| 合計 | 約118.5万円 |
なお、この金額には宗教者へのお布施は含まれていません。 お布施は宗派・地域・戒名の種類によって異なりますが、一般的な仏式葬儀では20万〜30万円程度が目安とされており、実際に遺族が支払う総額はさらに大きくなる場合があります。
予算を事前に決めておくことで、葬儀社との打ち合わせがスムーズになり、不要なオプションを追加されるリスクも減ります。 香典収入で葬儀費用の一部を補うことは一般的ですが、全額をカバーできるわけではありません。 手持ち資金と香典見込み額を合わせて現実的な予算を設定しておきましょう。
葬儀を行う場所を選ぶ
葬儀を行う場所は、大きく分けて以下の4つがあります。
- 葬儀専用の式場(葬儀社の自社斎場): 設備が整っており、スタッフのサポートが手厚い
- 公営斎場(火葬場併設): 料金が比較的安価。ただし予約が取りにくい場合がある
- 寺院・教会: 菩提寺での葬儀を希望する場合に選ぶ。参列者への案内がしやすい
- 自宅: 故人様が望んでいた場合や、家族だけで静かに送り出したい場合に選ぶ
場所の選定では、参列者の交通アクセス・駐車場の有無・会場の収容人数を必ず確認してください。 また、火葬場との距離が近いかどうかも移動の負担を左右する重要なポイントです。 葬儀社に相談すれば、希望に合った会場をいくつか提案してもらえます。
葬儀社選びのポイント

信頼できる葬儀社の見極め方
実績と口コミの確認
葬儀社を選ぶ際、まず確認したいのが実績と利用者の口コミです。 創業年数や施行件数は、葬儀社のウェブサイトや資料に記載されていることが多いので、参考にしてみてください。 また、Googleマップのレビューや口コミサイトへの投稿も、実際に利用した方のリアルな声を知る上で役立ちます。
口コミを見る際には、「スタッフの対応が丁寧だった」「事前の説明と実際の金額に差がなかった」「急な変更にも柔軟に対応してくれた」といった具体的な評価に注目しましょう。 星の数だけでなく、コメントの内容を丁寧に読み込むことが大切です。
見積書の明確さ
葬儀費用のトラブルで最も多いのが、「想定外の追加料金が発生した」というケースです。 信頼できる葬儀社は、見積書に費用の内訳を明記し、何が含まれていて何が含まれていないかを事前にわかりやすく説明してくれます。
見積書を確認する際には、以下のポイントをチェックしてください。
- セット料金の場合、個々の単価が明示されているか
- ドライアイス・安置費用などの基本費用が含まれているか
- 料理・返礼品の単価と想定人数が明記されているか
- 追加料金が発生する条件が説明されているか
「詳しいことは後で」「まず契約してから」という言い方をする葬儀社には注意が必要です。 納得のいく説明がない場合は、他の葬儀社に相談することをためらわないでください。
スタッフの対応品質
葬儀の質は、担当スタッフの人柄と技量によって大きく変わります。 電話での初回対応・事前相談時の態度・打ち合わせでの提案力など、複数の場面で対応の丁寧さを確認しましょう。
具体的にチェックしたいポイントは以下の通りです。
- こちらの話をきちんと聞いてくれるか
- 費用についての質問に対して、明確に答えてくれるか
- 故人様や遺族の気持ちに寄り添った言葉かけをしてくれるか
- 葬祭ディレクターの資格保有者が対応しているか
「葬祭ディレクター」は厚生労働省認定の技能審査であり、葬祭ディレクター技能審査協会が実施しています。 1級と2級があり、1級は社葬を含むすべての葬儀を執り行える知識と技能を、2級は個人葬に対応できる知識と技能を証明するものです。 2024年現在の資格取得者の総数は約40,000人とされており、資格保有者が対応してくれる葬儀社は、サービスの質が安定しやすい傾向があります。
葬儀社の種類と特徴
地域密着型の葬儀社
地域密着型の葬儀社は、特定のエリアを拠点として長年営業しているケースが多く、地域の風習・慣習に精通しているのが強みです。 地元の菩提寺や斎場とのつながりも深いため、日程調整や会場の手配がスムーズに進むことが多いです。 また、担当者が地域在住の場合、きめ細かいアフターフォローが期待できます。
一方で、対応エリアが限られるため、遠方に住む遺族には使いにくい面もあります。 口コミや紹介で選ばれることが多く、地域での評判を事前に確認しておくと安心です。
全国チェーンの葬儀社
全国に拠点を持つチェーン系葬儀社は、サービスの均一性・安定性が特徴です。 どこの地域でも一定水準のサービスが受けられること、インターネットでの情報収集がしやすいことから、利用者も増えています。 また、資料請求やオンライン相談に対応していることが多く、事前準備がしやすいのも利点です。
ただし、担当者の入れ替わりが多いケースもあり、「最初に相談した人と葬儀当日の担当者が違う」という事態が起こることもあります。 契約前に、担当者の継続性についても確認しておきましょう。
互助会・JA・生協系
互助会は、会員が月々少額を積み立てることで、将来の葬儀費用に備える仕組みです。 JA(農業協同組合)や生協系の葬儀サービスも、組合員向けの割引や優待がある場合が多く、費用を抑えやすい点が魅力です。
ただし、互助会の積立金は現金で受け取ることができず、積立額だけで葬儀費用の全額をカバーできないことがほとんどです。 また、故人が互助会に加入していても、遺族がそれを知らずに別の葬儀社を利用してしまうケースも少なくありません。 家族間で互助会の加入状況を共有しておくことが大切です。
複数社の比較見積もりの取り方
葬儀社選びで失敗しないためには、最低でも2〜3社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。 急いでいるからといって最初の1社に即決してしまうと、割高なプランを契約してしまうリスクがあります。
比較見積もりを取る際のポイントは以下の通りです。
- 同じ条件(形式・参列者数・会場・プラン内容)で見積もりを依頼する
- セット料金だけでなく、追加費用の有無も確認する
- 見積もりを依頼すること自体は無料の葬儀社がほとんど
- 断りにくくなる前に「比較検討中」と明示しておく
インターネットの葬儀比較サービスを利用すると、複数社への一括問い合わせや料金の比較が手軽にできます。 ただし、仲介手数料が上乗せされている場合もあるため、最終的には直接葬儀社へ確認することをおすすめします。
病院紹介の葬儀社を選ぶ際の注意点
病院から「葬儀社を紹介しましょうか」と声をかけられることがあります。 善意からの案内である場合が多いですが、紹介を受けた葬儀社が必ずしも最適とは限りません。 病院から葬儀社へ紹介料が支払われているケースでは、その分が葬儀費用に上乗せされることがあります。
病院紹介の葬儀社を選ぶ際には、以下の点に注意してください。
- 見積書の内訳が明確かどうか確認する
- 他社との比較ができるか事前に相談してみる
- 「搬送だけお願いして、葬儀社は後でゆっくり決める」という選択肢もある
「搬送だけ先に依頼し、葬儀の発注は後で改めて考える」という方法は、多くの葬儀社で対応可能です。 まず病院から出ることを優先し、落ち着いてから葬儀社を比較検討することで、満足度の高い選択ができます。
葬儀社との打ち合わせ内容

葬儀日程と会場の決定
葬儀社との打ち合わせで最初に決めるのが、葬儀の日程と会場です。 日程は、斎場・火葬場の空き状況・宗教者(僧侶)のご都合・遺族や参列者の日程を合わせて決定します。 鎌倉新書の調査(2024年)によると、ご逝去から火葬まで「2日後」が全国平均で最多ですが、特に関東地方では火葬場の混雑により、4〜8日以上かかるケースも増えています。 冬季(12月〜2月)には火葬待ちがさらに長期化する傾向があるため、余裕を持ったスケジュールで計画することが大切です。
また、「友引」の日は火葬場が休業しているところが多く、日程に影響することがあります。 葬儀社がカレンダーや火葬場の稼働状況を確認しながら、最適な日程を提案してくれます。 会場については、参列者数・アクセス・費用のバランスを考えながら選びましょう。
祭壇・棺・遺影などの選択
打ち合わせでは、式に使うさまざまな用品・設備を選びます。 特に祭壇は葬儀の雰囲気を大きく左右する要素で、花祭壇・白木祭壇・シンプルな花飾りなど、予算や好みに合わせて選べます。
主な選択項目は以下の通りです。
- 祭壇: 花祭壇・白木祭壇など。金額の差が大きいため、予算に合わせて選ぶ
- 棺: 木材の種類・デザインによって価格が変わる
- 遺影写真: 葬儀社が加工・引き伸ばしを行う。事前に候補の写真を用意しておく
- 骨壺: 素材・大きさ・デザインで価格が異なる
- 供花: 宗派・地域によって形式が決まっている場合もある
遺影写真は生前の表情が豊かに写っているものを1〜2枚選んでおくと、打ち合わせがスムーズです。 スマートフォンのデータでも対応可能な葬儀社が増えています。
参列者数と料理・返礼品の手配
葬儀での飲食(通夜振る舞い・精進落とし)と返礼品は、参列者数をもとに手配します。 参列者数の見込みをできるだけ正確に伝えることが、費用の無駄を防ぐポイントです。
飲食費・返礼品費は、参列者が増えると追加料金が発生する可能性があります。 見積もり段階では「仮の人数」で計算し、後から調整できるかどうかを確認しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 通夜振る舞い | 通夜後に参列者へ振る舞う料理・飲み物 |
| 精進落とし | 火葬後に家族・親族で行う食事 |
| 会葬返礼品 | 参列者全員へ渡す返礼品(お茶・海苔など) |
| 香典返し | 香典をいただいた方への後日返礼 |
返礼品の種類・金額の相場は地域によって異なるため、葬儀社に確認しながら決めましょう。
宗教者(僧侶)の手配
仏式で葬儀を行う場合、読経をお願いする僧侶の手配が必要です。 菩提寺がある場合は、ご逝去直後に菩提寺へ連絡し、住職のご都合を確認するのが基本です。 葬儀日程は、僧侶のスケジュールを最優先に組み立てることが多いです。
菩提寺がない場合や、急ぎで僧侶を探す場合は、葬儀社が僧侶を紹介してくれるサービスを利用できます。 宗派に対応した僧侶を手配してもらえるため、安心して任せられます。
お布施の金額は、宗派・地域・戒名の種類によって異なり、一般的な仏式葬儀では通夜〜告別式〜火葬を通じて20万〜30万円程度が目安とされています。 ただし、地域差が大きく、この金額に含まれない費用(お車代・御膳料など)が加わるケースもありますので、葬儀社や菩提寺に相場を確認することをおすすめします。
見積書の確認ポイント
葬儀の打ち合わせが終わったら、必ず見積書の内容を細かく確認する時間を設けましょう。 忙しい打ち合わせの中で、内容をよく確認しないまま署名してしまうと、後から「こんな費用は頼んでいない」というトラブルにつながります。
見積書で確認すべきポイントは以下の通りです。
- 全ての費用項目に金額が明記されているか
- セット料金の内訳(個々の単価)が記載されているか
- 見積書に含まれていない費用(別途請求になるもの)が説明されているか
- 安置日数・ドライアイス費用などが計上されているか
- キャンセル・変更に伴う費用の取り決めがあるか
不明な点は必ず葬儀社に質問し、口頭でなく書面で確認を取ることが大切です。 見積書と実際の請求額の差が少ない葬儀社が、信頼できる葬儀社の証といえます。
葬儀手配と並行して行う手続き

死亡診断書の受け取り
死亡診断書は、故人様が亡くなったことを医師が公式に証明する書類です。 この書類がなければ、死亡届の提出も火葬許可証の取得もできません。 病院でお亡くなりになった場合は担当医が、自宅でお亡くなりになった場合はかかりつけ医が発行します。
死亡診断書の原本は、死亡届と一体になっており、役所に提出すると手元に戻りません。 葬儀後のさまざまな手続きで必要になるため、役所に提出する前に必ず10枚程度コピーを取っておきましょう。 再発行には数千円の費用がかかるため、最初から枚数多めにコピーを取ることをおすすめします。
死亡診断書のコピーが必要になる手続きの例は以下の通りです。
- 年金受給権者死亡届(14日以内)
- 国民健康保険・介護保険の資格喪失届(14日以内)
- 生命保険の請求
- 遺族年金の請求(5年以内)
死亡届と火葬許可証の申請
死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内(国外で亡くなった場合は3か月以内)に市区町村の役所に提出することが、戸籍法第86条で定められています。 提出が遅れると、戸籍法第137条により5万円以下の過料に処される可能性がありますので、速やかに対応しましょう。
死亡診断書と同じ用紙の左側が「死亡届」になっており、喪主または家族が必要事項を記入して提出します。 死亡届を提出できる役所は、①亡くなった方の本籍地、②届出人の住所地(所在地)、③死亡地のいずれかです。
死亡届を提出すると、役所から火葬許可証が交付されます。 「墓地、埋葬等に関する法律」第3条により、ご逝去後24時間が経過しなければ火葬できないと定められており、火葬許可証は火葬場に提出する書類であり、これがなければ火葬が行えません。
多くの葬儀社では、死亡届の提出と火葬許可証の取得を代行してくれます。 忙しい葬儀の準備の中で、手続きを一つでも葬儀社に任せることで、遺族の負担が軽減されます。
親族・関係者への訃報連絡
ご逝去の知らせ(訃報)は、できるだけ早く、重要度の高い順に連絡するのが基本です。 まずは近親者(配偶者・子ども・兄弟姉妹)に電話で連絡し、その後、遠方の親族・故人の友人・職場関係者へと順次連絡を広げていきます。
電話が一番確実ですが、相手が電話に出られない場合はメールやSNSを活用しても構いません。 訃報連絡では、以下の内容を伝えます。
- 誰が亡くなったか(故人との関係)
- いつ・どこで亡くなったか
- 葬儀の日程・場所(決まっていれば)
- 連絡先(喪主または担当者の電話番号)
遺族自身の勤務先にも、忌引き休暇取得のために早めに連絡しておきましょう。 日程が決まっていなくても「決まり次第連絡する」と一報入れておくだけで、相手が準備しやすくなります。
遺体搬送と安置の手配
ご逝去後、病院や介護施設に長く遺体を安置することはできません。 速やかに搬送先を決め、葬儀社に搬送を依頼することが必要です。
安置場所の主な選択肢は以下の通りです。
| 安置場所 | 特徴 | 費用 |
|---|---|---|
| 自宅 | 面会が自由。故人と最後の時間をゆっくり過ごせる | 基本的に無料 |
| 葬儀社の安置施設 | 専用の保冷設備あり。面会時間に制約がある場合も | 有料(1日あたり数千〜数万円) |
| 民営の安置施設 | 面会が比較的自由。安置特化型の施設が多い | 有料 |
| 公営斎場の安置施設 | 費用が安価。納棺後の安置が条件となることが多い | 有料(比較的安価) |
自宅での安置は、畳2枚分程度のスペースが確保できれば和室・洋室問わず可能です。 マンションなどで搬入が難しい場合や、近隣に知られたくない場合は、葬儀社の安置施設を利用しましょう。
搬送料金の目安は、車庫から病院を経由して安置場所までの距離によって決まり、10kmまで約2万円、以降10kmごとに数千円が加算されるのが一般的です。 深夜・早朝は割増料金、高速道路利用は実費が加算されます。 また、長距離搬送(241kmを超える場合)にはドライバーが2名体制となり、人件費が加算される場合もあります。
事前相談・生前手配のメリット

事前相談で得られる安心感
葬儀の事前相談とは、いざという事態が起きる前に葬儀社を訪ね、葬儀の内容・費用・流れを確認しておくことです。 「まだ元気なのに葬儀の話をするのは縁起が悪い」という考えも理解できますが、事前相談をしておくことで得られる安心感は計り知れません。
急いで決断しなければならない状況では、冷静な判断が難しくなります。 事前に情報を集めておけば、いざというときに「どこに頼めばいいか」「どんな葬儀にすればいいか」が明確で、焦らずに動けます。 また、担当スタッフの人柄・対応の丁寧さを事前に確認できることも、大きなメリットです。
費用やプランをじっくり比較できる
ご逝去後の慌ただしい時間の中では、複数の葬儀社を比較する余裕がありません。 事前相談なら、時間をかけてじっくりと複数社を比較検討できます。
各社のパンフレットを取り寄せて費用を比較したり、実際に斎場を見学したりすることも可能です。 また、見積書の内訳を確認しながら「このオプションは必要か」「別のプランにすると費用はどう変わるか」を納得いくまで質問できます。 納得した上で葬儀社を決められるため、費用トラブルが起きにくくなります。
家族の精神的負担を軽減できる
事前に葬儀のプランや希望を決めておくことは、残された家族への大きな贈り物になります。 葬儀の手配は、悲しみの中で行うには心身ともに負担が大きいものです。 事前に「こんな葬儀にしてほしい」「この葬儀社に頼んでほしい」という意志を伝えておけば、家族は細かい判断をする必要がなくなります。
エンディングノートに葬儀の希望を記しておくことも、有効な方法の一つです。 形式・呼びたい人・流したい音楽・棺に入れてほしいものなど、具体的に書いておくほど、家族が迷わず動けます。
事前相談の進め方
事前相談は、以下の手順で進めるのが一般的です。
- 気になる葬儀社を2〜3社リストアップする インターネット検索・友人・知人からの紹介・地域の情報誌などを参考に候補を絞ります。
- 電話またはウェブで予約を入れる 予約なしでも対応可能な葬儀社もありますが、事前予約することでじっくり時間を確保できます。
- 対面で相談し、斎場見学を行う 実際にスタッフと話し、斎場の広さ・雰囲気・設備を確認しましょう。
- 見積もりを取り、複数社を比較する 費用・サービス内容・スタッフの対応を総合的に評価して決定します。
事前相談で決めた内容は、後から変更することも可能です。 「一度決めたら変えられない」という心配は不要で、人生の節目に合わせて見直すことができます。
葬儀手配でよくあるトラブルと回避法

追加料金が想定外に発生した
葬儀費用でよくあるトラブルが、見積もりには含まれていなかった追加料金が後から発生するというケースです。 「安置費用・ドライアイス代が別途請求された」「参列者が増えて料理・返礼品の追加料金が発生した」といった事例が多く報告されています。
回避するためには、以下の対策が有効です。
- 見積もりに「含まれていない費用」を必ず確認する
- 安置日数・ドライアイス費用などの基本費用が計上されているか確認する
- 参列者増加に備えて「追加時の単価」を事前に確認しておく
- 「何があっても見積もり額から増えない」という約束を書面で残す
葬儀社によっては「追加料金なし」を明示したプランを用意していますので、そういった葬儀社を選ぶことも有効です。
希望通りの葬儀ができなかった
「花祭壇にしたかったのに、気づけば白木祭壇になっていた」「少人数の家族葬を希望していたのに、葬儀社主導で大きな式になってしまった」という声もあります。 こうしたトラブルは、希望を明確に伝えていなかったり、打ち合わせの確認が不十分だったりすることで起こります。
希望通りの葬儀を実現するためには、以下の点を意識してください。
- 葬儀の形式・規模・雰囲気について、具体的なイメージを言語化して伝える
- 打ち合わせ内容は書面で残し、後から確認できるようにする
- わからないことや不安なことは、遠慮なく質問する
「遺族の希望に耳を傾けてくれる葬儀社かどうか」は、事前相談の段階で十分に見極めることが大切です。
契約内容と実際のサービスが違う
「見積もりには含まれていたはずのサービスが実際にはなかった」「説明と異なる品質のものが使われた」といったトラブルも起こることがあります。 契約内容と実際のサービスに食い違いが生じた場合は、まず葬儀社に直接申し出ることが基本です。
葬儀後のトラブルを避けるためには、以下の対策が重要です。
- 口頭での約束をそのままにせず、必ず書面に残す
- 当日、使用する用品・設備の内容を事前に確認する
- 不満があれば葬儀終了後でも葬儀社のクレーム窓口や消費生活センターに相談できる
契約前にチェックすべき書類
葬儀社との契約前に、必ず確認すべき書類と項目があります。 契約書にサインをしてしまうと、後からのキャンセルや変更が難しくなる場合もあります。
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 見積書の内訳 | 個々の費用が明記されているか |
| 追加料金の条件 | どんな場合に追加料金が発生するか |
| キャンセルポリシー | 解約・変更時の費用・手続き |
| 支払い方法・期日 | 現金・クレジットカードの可否、支払い期限 |
| 担当者の名前・連絡先 | 当日まで同じ担当者が対応するか |
「読んでいる時間がない」「急いでいるから」という状況でも、署名・捺印の前に一度立ち止まって確認する習慣を持ちましょう。
葬儀手配に関するよくある質問

深夜・早朝でも手配できるか
はい、ほとんどの葬儀社は24時間365日対応しています。 深夜・早朝・年末年始・お盆など、時間帯や時期を問わず連絡することができます。 「こんな時間に電話して申し訳ない」と遠慮する必要はありません。
ただし、深夜・早朝の搬送には割増料金が加算される場合があります。 事前に料金体系を確認しておくと安心です。 葬儀社に連絡すれば、まず電話で状況を確認し、速やかに対応してくれます。
菩提寺がない場合はどうするか
菩提寺がない方や、特定の宗教・宗派にこだわらない方でも、葬儀を行うことは十分可能です。 葬儀社が宗派に対応した僧侶を紹介してくれるサービスを利用できます。 希望する宗派を伝えれば、それに合った僧侶を手配してもらえます。
また、宗教的な儀式を省いた「無宗教式」や「音楽葬」を選ぶことも、近年は一般的になっています。 菩提寺がない場合は、葬儀後の納骨先(お墓)の問題も生じることがありますので、葬儀後の納骨先についても事前に確認しておくことをおすすめします。
搬送だけ依頼することはできるか
はい、搬送のみを依頼することは可能です。 「病院から出なければならないが、葬儀社をどこにするかまだ決められていない」という状況でも、搬送だけを先に依頼して、葬儀の手配はゆっくり別の会社に相談するという方法が取れます。
搬送を依頼した葬儀社に、そのまま葬儀も依頼する義務はありません。 「搬送のみお願いしたい」と明示すれば、対応してくれる葬儀社がほとんどです。 冷静に葬儀社を選ぶ時間を確保するためにも、この選択肢を覚えておくと役立ちます。
葬儀のご相談は株式会社セレブへ

葬儀の手配は、突然の悲しみの中で進めなければならないため、誰もが初めての経験に戸惑いを感じます。 「何から始めればいいかわからない」「費用の目安が知りたい」「事前に相談しておきたい」という方は、ぜひ株式会社セレブにお気軽にご相談ください。
株式会社セレブでは、葬儀に関するご相談を承っております。 ご逝去後のご連絡はもちろん、生前の事前相談・見積もりのご依頼にも丁寧に対応いたします。 「まだ具体的に決まっていない」「とりあえず話を聞いてみたい」という段階でも、ご遠慮なくお声がけください。
大切な方の最後のお別れを、後悔のない形で迎えていただけるよう、株式会社セレブが全力でサポートいたします。
まとめ

葬儀の手配は、限られた時間の中で多くの決断を迫られる、非常に重要なプロセスです。 この記事では、ご逝去直後にやるべきことから、葬儀社の選び方・打ち合わせの内容・事前相談のメリット・よくあるトラブルとその回避法まで、葬儀手配に必要な情報を網羅的に解説しました。
重要なポイントを改めて整理します。
- ご逝去後は、まず死亡診断書の受け取りと葬儀社への連絡を速やかに行う
- 葬儀の形式・規模・予算は、家族で事前に話し合っておくことが理想
- 葬儀社は複数社を比較し、見積書の内訳が明確なところを選ぶ
- 搬送と葬儀を別の業者に依頼することも可能。焦って決めなくていい
- 事前相談をしておくことで、費用・精神的負担の両面でメリットが大きい
- 契約前には必ず書面の内容を確認し、追加料金の条件も把握しておく
葬儀は、故人様との最後のお別れの場であり、遺された家族の気持ちを整える大切な時間でもあります。 この記事が、あなたとご家族の安心につながる一助となれば幸いです。 不明な点や心配なことがあれば、一人で抱え込まず、まずは専門家に相談することをおすすめします。





