直葬とは?費用や流れ、選ぶ前に知っておきたい事
「費用はできるだけ抑えたい」「身内だけで、静かに見送りたい」。そう考えて、直葬(ちょくそう)を検討されている方も多いのではないでしょうか。
ご家族の事情や故人の希望はさまざまで、どのお別れの形にも、それを選ぶ理由があります。セレブ葬儀社でも、直葬のご依頼は心を込めてお引き受けしています。
そのうえでこの記事では、直葬の基本的な流れや費用に加えて、多くのお別れに立ち会ってきた葬儀社として「選ぶ前にぜひ知っておいてほしいこと」を、正直にお伝えします。ご家族で話し合う際の参考にしていただければ幸いです。
葬儀社歴 30年
千葉県を中心に感謝を伝える最期のお別れのお手伝いをしています
保有資格
- 厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター
- 海洋散骨アドバイザー
- Happy Ending Planner
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所属団体
- 船橋東ロータリークラブ 第47代会長
- 船橋商工会議所青年部 第20代会長
- 千葉県商工会議所青年部連合会 第30代会長
- YEG葬祭部会 初代会長
- 公益社団法人船橋法人会 Bブロック長
- 公益社団法人船橋青年会議所 監事
- 公益社団法人船橋青年会議所OB会 総事務局長
- 公益社団法人日本青年会議所冠婚葬祭部会 顧問
- JAPAN JUNIOR MANEGMENT 第10代会長
直葬とは

通夜・告別式を行わない「火葬だけ」のお別れ
直葬とは、お通夜や告別式といった儀式を行わず、ご逝去後に安置し、火葬のみを行うお別れの形です。
一般的なお葬式では、お通夜、翌日の告別式、火葬と、2日ほどかけて故人を見送ります。直葬ではこれらの儀式を省くため、立ち会うのはご家族やごく近しい方が数名、という形がほとんどです。
火葬式・一日葬・家族葬との違い
直葬とよく比べられるのが、家族葬と一日葬、火葬式です。
- 一般葬:お通夜と告別式を行い、親族や友人、知人、仕事関係の方など幅広く参列いただく形
- 家族葬:お通夜と告別式を行うが、参列者を家族や親しい方に限る形
- 一日葬:お通夜を省き、告別式と火葬を1日で行う形
- 火葬式:故人さまと最後のお別れができて、宗教者もお呼びできる形
- 直葬:お通夜も告別式も行わず、火葬のみを行う形
家族葬や一日葬、火葬式は、規模や日数は小さくなっても「儀式の場」が残ります。一方、直葬にはその場がありません。この違いが、後でお話しする「後悔しやすい点」につながっています。
直葬を選ぶ人が増えている背景
直葬を選ぶ方が増えている背景には、核家族化が進んで親族付き合いが少なくなったこと、故人もご遺族も高齢で参列できる方が限られること、葬儀費用への不安などがあります。
また、感染症が流行した時期に「大人数で集まらないお別れ」が広がったことも、直葬という選択肢が身近になったきっかけの一つといわれています。
直葬の流れ

臨終からお迎え・安置まで
ご逝去されたら、まず医師から死亡診断書(または死体検案書)を受け取ります。死亡届の提出や火葬許可の申請に必要となる大切な書類です。
法律(墓地、埋葬等に関する法律)により、死後24時間を経過しないと火葬はできません。そのため直葬であっても、ご遺体を安置する場所が必要です。安置場所はご自宅か、葬儀社などの安置施設のどちらかになります。ご自宅に安置する場合は、ご遺体の状態を保つためにドライアイスなどの処置を行います。
直葬では、この安置の時間が、ご家族がゆっくり故人と向き合える「ほぼ唯一の時間」になります。どなたに会いに来ていただくか、どう過ごすかを、ぜひ考えておいてください。
納棺・出棺
火葬の日になったら、ご遺体を棺に納め、火葬場へ向かいます。
棺には、故人が好きだったお花や手紙などを一緒に納めることができます。ただし、金属やガラス、プラスチックなど燃えにくいものは、火葬場の規定で入れられないことがあります。迷うものは事前に葬儀社へ確認しておくと安心です。
火葬・骨上げ
火葬場に着いたら、炉の前で短いお別れをし、火葬が始まります。火葬にかかる時間は、火葬場や故人の体格によって異なりますが、おおよそ1〜2時間です。
火葬が終わると、ご遺骨を骨壺に納める「骨上げ(収骨)」を行います。拾う順番や、どの部分のご遺骨をどれだけ納めるかといった作法は、地域によって異なります。当日は火葬場の係員や葬儀社の案内に沿って進めれば大丈夫です。
直葬にかかる費用
費用の目安と主な内訳

直葬の費用は、主に次のような項目で構成されます。
- 寝台車での搬送(病院から安置場所、安置場所から火葬場)
- 安置施設の利用料(施設を利用する場合)
- ドライアイスなどのご遺体の処置
- 棺、骨壺、仏衣などの必要な品
- 火葬料
儀式を行わないため、祭壇や会場費、飲食、返礼品などの費用がかからず、一般的なお葬式に比べて総額は大きく抑えられます。
ただし、火葬料は地域によって大きく異なります。公営の火葬場では、住民であれば無料から数万円程度で利用できる自治体がある一方、民営の火葬場しかない地域では、それ以上かかる場合もあります。正確な金額は、お住まいの地域の火葬場や葬儀社に確認しましょう。
「安さ」だけで決めると見落としやすい点
直葬は費用を抑えやすい形ですが、「最低限の金額で済むはず」と思っていると、思わぬところで負担が増えることがあります。
安置日数が延びると費用が増える
火葬場が混み合う時期や地域では、火葬まで数日待つことがあります。安置日数が延びれば、安置施設の利用料やドライアイスの費用もそのぶん増えていきます。
自治体の葬祭費が支給されない場合がある
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた方が亡くなると、お住まいの自治体から喪主などに「葬祭費」が支給されます(会社員などが加入する健康保険では「埋葬料」)。ただし自治体によっては、「葬儀(儀式)を行ったこと」を支給の条件としており、火葬のみの場合は対象外となることがあります。支給額や条件は自治体ごとに異なるため、事前にお住まいの役所に確認しておくと安心です。
後日の弔問対応で、かえって手間が増えることも
お葬式でまとめてお別れできなかった方が、後日ご自宅へ個別に弔問に来られることがあります。そのたびにお茶をお出しし、お礼をお伝えし、返礼品を用意する。結果的に、ご家族の負担が長く続くケースも少なくありません。
直葬のメリット
費用を抑えられる
直葬のいちばんのメリットは、やはり費用を抑えられることです。祭壇や式場、飲食、返礼品などがかからないため、経済的な事情があるご家族にとっては、現実的で大切な選択肢になります。
準備や参列者対応の負担が少ない
お通夜や告別式がないため、参列者への連絡や受付、会食の手配などが必要ありません。ご遺族が高齢の場合や、看病・介護で心身ともに疲れている場合には、負担が少ないことが大きな助けになります。
故人が生前に「葬儀は簡素にしてほしい」と望んでいた場合、その思いを形にできる点も、直葬を選ぶ理由の一つでしょう。
セレブ葬儀社が直葬を「おすすめしない」理由

ここまで直葬の流れや費用、メリットをご紹介してきました。そのうえで、私たちセレブ葬儀社は、直葬を「できればおすすめしたくないお別れの形」だと考えています。
直葬を選んだ方を否定したいわけではありません。多くのお別れに立ち会ってきた立場から、直葬を終えたご家族が後になって寂しさや心残りを口にされる場面を、何度も見てきたからです。
お別れの時間がほとんど残らない
お通夜や告別式は、親しい人が故人を囲み、思い出を語り合い、心の中で「ありがとう」を伝えるための時間です。
直葬では、そうした時間がありません。火葬場の炉の前で過ごせるのは、多くの場合ほんの数分から十数分ほどです。「あっという間に終わってしまった」「もっと顔を見ていればよかった」と、後から感じる方は少なくありません。
「最期に会いたかった」という声が後から届くことがある
直葬は、ご家族とごく近しい方だけで見送るのが一般的です。そのため、故人の友人や昔の同僚、遠方の親族などは、すべてが終わってから訃報を知ることになります。
「最期にひと目会いたかった」「お線香の一本でもあげたかった」。そうした気持ちは、悪気がないからこそ、ご家族の胸に重く残ることがあります。故人が人とのつながりを大切にしてきた方であるほど、お別れの場がなかったことを悔やむ声は多くなりがちです。
菩提寺や親族との関係にしこりが残ることがある
先祖代々のお墓があるお寺(菩提寺)とお付き合いがある場合、お経をあげずに火葬した、ということで、納骨を断られたり、改めて供養をお願いすることになったりするケースがあります。戒名をどうするかも、お寺と相談が必要です。考え方は宗派やお寺によって異なるため、必ず事前に相談してください。
また、「きちんとお葬式をしてあげたかった」と考える親族がいる場合、直葬を選んだことが、のちの親戚付き合いにしこりを残すこともあります。
遺された家族の気持ちに区切りがつきにくい
お葬式は、亡くなった方のためだけのものではありません。見送る側が「この人はもういないのだ」という現実を少しずつ受け止め、気持ちを整理していくための時間でもあります。
儀式を経ずに慌ただしく火葬を終えると、悲しみの行き場がないまま日常に戻ることになります。「なんだか実感がわかない」「ちゃんと見送れた気がしない」。そんな思いが、時間が経ってからふと込み上げてくることがあるのです。
それでも直葬を選ぶときに、寂しさを和らげる工夫
費用や家庭の事情、故人の強い希望など、直葬を選ぶ理由はさまざまです。直葬を選ぶことは、決して間違いではありません。
大切なのは、限られた時間のなかでも「きちんと見送れた」と思えるお別れにすることです。ここでは、そのための工夫をご紹介します。
安置中に家族だけのお別れの時間をつくる
火葬までの安置の時間は、直葬における大切なお別れの時間です。故人が好きだった音楽を流す、思い出の写真を飾る、一人ずつ手紙を書いて棺に納めるなど、ささやかなことでも、心に残る時間になります。
会わせたい方がいれば、この間に声をかけてお顔を見ていただくのもよいでしょう。
菩提寺・親族には事前に相談しておく
菩提寺がある場合は、直葬を決める前に必ずお寺に相談しましょう。火葬の前に短い読経をお願いできる場合もあります。
親族にも、なぜ直葬を選ぶのかを事前に丁寧に伝えておくことで、後のトラブルを防ぎやすくなります。「故人の希望だった」「家族の体調を考えて」など、理由をきちんと共有することが大切です。
後日、お別れ会や法要で偲ぶ場を設ける
直葬のあとで、四十九日などの法要や、親しい方を招いた「お別れ会」「偲ぶ会」を開く方もいます。落ち着いてから改めて集まることで、参列できなかった方の気持ちにも応えることができます。
お別れの場は、お葬式の当日だけではありません。後からでも、故人を偲ぶ時間をつくることはできます。
直葬のマナー

服装
直葬は儀式を行いませんが、故人を見送る場であることに変わりはありません。ご遺族も、立ち会う方も、喪服か、それに準じた黒や紺などの落ち着いた服装で臨むのが基本です。
ご家族から「平服で」と案内があった場合は、華美なものを避けた地味な服装を選びましょう。
香典と返礼品
直葬では、香典を辞退するご家族も多く見られます。ご遺族側は、香典をお受けするかどうかを、訃報をお知らせする際にあわせて伝えておくと、相手も迷わずに済みます。
香典をいただいた場合は、後日お礼として返礼品をお贈りします。金額の目安は、いただいた額の3分の1から半額程度とされることが多いですが、地域によって異なります。
立ち会う側は、ご遺族から辞退の連絡がある場合はその意向に従いましょう。特に案内がない場合は、香典を用意しておくと安心です。
挨拶状(事後のお知らせ)
直葬では、多くの方に事後に訃報をお伝えすることになります。そのため、火葬を終えたあとに挨拶状を送り、亡くなったことと、近親者のみで見送ったことをお知らせするのが丁寧です。
挨拶状には、故人の名前と亡くなった日、近親者のみで葬儀を済ませたこと、生前のお付き合いへの感謝、事後のお知らせになったことへのお詫びを入れます。送る時期は、葬儀後1〜2週間を目安にするとよいでしょう。
まとめ
直葬は、お通夜や告別式を行わず、火葬のみで故人を見送るお別れの形です。費用や準備の負担を抑えられる一方で、お別れの時間が短く、後になって寂しさや心残りを感じやすい面もあります。
どのお別れの形を選ぶにしても、大切なのは、ご家族が「きちんと見送れた」と思えることです。直葬を考えている方は、決める前に一度、ご家族や親族、菩提寺と話し合ってみてください。
迷っている段階でも、まずは事前相談を
「直葬にしようか、家族葬にしようか」「費用はどのくらいかかるのか」。お葬式のことは、いざその時が来てから考えるには、あまりに決めることが多いものです。
セレブ葬儀社の事前相談では、直葬・家族葬・一日葬のどれにするか、まだ何も決まっていない段階でもお話を伺っています。もちろん、相談したからといって決める必要はありません。
ご家族の状況やご予算をお聞きしたうえで、それぞれの形でどんなお別れができるのかを、一緒に考えさせていただきます。会員登録をしていただくと、事前相談やいざという時の手続きもスムーズです。まずはお気軽にご相談ください。






